「音が聴こえる漫画」として、各方面から大絶賛の「BLUE GIANT」(石塚真一原作コミック)が映画化されたので、轟音シネマで観てきました。
超個人的な感想をまとめていきます。
・映画「BLUE GIANT」の初回鑑賞を轟音上映で体験。
・音響や音楽に対しては素人、ただの映画好きの感想です。
轟音上映とは?
「音の体感・迫力あるサウンド」を意識した、映画の音響効果をより迫力あるものにするための音響システム。
映画館内に特別に設置された大型のスピーカーやサブウーファーを使用し、映像と音声を一体化させ、迫力のある臨場感あふれる音響空間を作り出す。
スクリーン前に置かれた大きなスピーカーをはじめ、左右の壁にも上下2つ繋がったスピーカーが等間隔で埋め込まれていました。
TOHOシネマズ池袋 スクリーン2 座席H-11について
観に行った劇場は、
- TOHOシネマズ池袋
- スクリーン2
- 座席H-11
朝8:40~の回に駆け込んだため会場の写真を撮る余裕がなく、ブレブレクシャクシャの半券が唯一の画像。
もっとちゃんと撮っておけば良かった…。
TOHOシネマズのスクリーン2は「141席+2車いす席」。
スクリーン自体も小さめでこじんまりとした造り。
座席H-11は、中央よりやや後方、右から3番目の席です。
すぐ前が通路になっており、前列のイスからは段差も距離もあるため、遅れてきても座りやすい席でした。
スクリーンの見え方について
座席が右側に寄ってはいますがスクリーン自体が小さいため、偏りなくスクリーン全体を見渡せましたが、H列だと映像の臨場感、迫力面では少し物足りなかったかなと感じました。
F・G列くらいがちょうど良さそうですね。
映画「BLUE GIANT」を轟音上映で観た感想
いよいよ本題。映画「BLUE GIANT」を轟音上映で観た感想について。
超個人的な感覚ですが、結論から言うと、
轟音上映は、確かに音は大きくて迫力はあったけど期待したほどではなかった
という感想でした。
通常の上映より音が大きくて低音も響くのは間違いないので、聴きごたえはあると思います。
しかし、「空気を震わせるサウンド体験」というコピーに期待を膨らませ過ぎていた面もあるかもしれませんが、「あ、こんなもんか」と思ったのが正直なところです。「体に響く重低音」を想像していたので、ちょっと肩透かしを食らいました。
(脱いだダウンジャケットを抱えて観てたので、音を吸収してしまった可能性もあるのかなと勝手に想像したりして。)
私の期待イメージは「爆音上映」に近かった?
行った事はないですが、爆音音楽祭に行った方の体験記を読むと「爆音>轟音」と表現していたので、爆音上映を体験した方は、それよりは迫力は劣ると考えた方が良さそうです。
ただ、期待ほどではなかったとは言ったものの「音の迫力」はしっかりあるし、音楽は文句なく素晴らしい!
ライブシーンはやはり惹き込まれましたね。
大の力強いサックス、玉田のバスドラムなどが印象的なシーンでは特に重低音が響いて「来た来た~!」と高揚感がありました。
ジャズは、自分をとことんさらけ出して向き合わなくてはいい演奏ができない。
ある種、激しい戦いのような自己表現であるということが、轟音上映で十二分に伝わってきましたね。
特に惹き込まれたのは葛飾ジャズフェスで演奏したシーン。
「10代のジャズバンドだから呼んだ」と実力がないと決めつけてナメきった態度で接してくる招待側の有名ピアニスト天沼を見返すべく、「より強い音を出す」ことを目指し、大は心肺機能を鍛えるために走り込むなど意気込みも相当。
「最初に強い音が欲しい」と当日に「N.E.W」を1曲目に変えて出だしで掴む作戦に。
原作を読んだ時もそうでしたが、ここまでの展開で「おっさん見てろよ!」と自分の中でボルテージが上がり切っていたので、このライブシーンは本当に楽しみにしていました。
「N.E.W」のイントロ、先陣を切って空に駆け上がっていくような気合いの入ったソロをブチかます大のサックスに、宮田のドラムが入って脇を固めて、雪祈のピアノで色どりが加わっていく感じ。
轟音上映の大音量で聴くと、より「強い音」「ブチかましてやった感」が伝わってきて、ゾワゾワ~っと鳥肌が立つ感覚がありましたね。
また、So Blueでのラストライブ、玉田のドラムソロも映像と共に本当に迫力がありました。
アンコールの雪祈の左手だけの演奏も、重低音の響きとメロディー部分の音の粒立ちが印象的でした。
通常上映を観ていないので比較はできませんが、恐らく轟音上映だからこそ感動が増している部分はあると思います。
実際のステージを観ているようなライブ感に、演奏後は思わず拍手をしそうになるほど。
「通常上映よりも大音量でJASSのライブ感を味わいたい」と思うなら、轟音上映はオススメです!料金も変わらないのは本当に素晴らしい。
ただ、轟音はどこまで行っても「音の大きさ、迫力」部分に終始するので、
「上質な音」「音に包まれる感覚」「よりリアルなライブ感」
を強く求めるなら、「Dolby Atmos(ドルビーアトモス)」の方が良いと思われます。
筆者は未体験ですが、立体的な音表現で左右別で音が鳴ったりと、より音響を追求しているようです。
今度は「Dolby Atmos(ドルビーアトモス)」で観てみたいと思いました!
こうやって、何度も観たくなる映画なんですよね。傑作だなぁ。
▼映画は東京編が始まる「BLUE GIANT」第4巻辺りから重点的に描かれているので、原作未読の方は仙台編の第1巻~第3巻を読むと、大のベースにある「ひたむきさ」がより深く理解できると思います。
▼映画版のオリジナル・サウンドトラックが発売されました。これは買いですね!
【2/25追記】
雪祈を主人公とした小説「ピアノマン ~BLUE GIANT 雪祈の物語~」が2/27(月)に発売との情報が!これは読まなくては!
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