【VIVANT考察】「鶏群の一鶴-」Fから野崎への協力要請と信頼の証か「眼光紙背に徹す」

【VIVANT考察】「鶏群の一鶴-」はFから野崎への協力要請と信頼の証

ドラマ「VIVANT」第7話で乃木が裏切り者として暴走する姿に驚いて困惑した方も多いと思います。

筆者も「マジか!?」と声が出ました。

乃木の心理を推察する中で避けて通れないのが、乃木が野崎に伝えた「鶏群の一鶴 眼光紙背に徹す」という言葉。

筆者は、これは「Fから野崎に宛てた、憂助を死なせないための“協力要請”」だったのではないかと考えます。

この記事では、その言葉の意味や視聴者の反応を分析し、ドラマの魅力を探っていきます。

目次

【VIVANT考察】「鶏群の一鶴 眼光紙背に徹す」の意味は?

「鶏群の一鶴 眼光紙背に徹す」は日本のことわざで、

「多くの平凡な人々の中に優れた人が1人いる。その人は目で見た物でなくその裏の真意までも理解する」

という意味。


「鶏群の一鶴」とは?

読み方
けいぐんのいっかく

意味
鶏群の一鶴とは、多くの凡人の中に、一人だけ抜きん出てすぐれた人がまじっていることのたとえ。

注釈・由来
鶏の群れに、一羽だけ鶴がまじっていることから。
『晋書』嵆紹伝には
「稠人の中に於いて、始めて嵆紹を見る、昂昂然として野鶴の鶏群に在るが如し(多くの人がいる中で、嵆紹を見た。ひときわ高く抜きん出ており、まるで野生の鶴が鶏の群れの中にいるようだ)」とある。

出典

『晋書』嵆紹伝

参考:「鶏群の一鶴」の解説 – 故事ことわざ辞典 (kotowaza-dictionary.jp)


『晋書』という中国の史書に、嵆紹という人物の伝記があります。

嵆紹は晋の時代に活躍した政治家で、才能や知識が豊富でしたが、彼は権力争いに巻き込まれて失脚しました。その後、彼は多くの人々と一緒に流刑にされることとなりますが、彼は自分の優秀さを隠すことができませんでした。

『晋書』には、彼を見た人が「昂昂然として野鶴の鶏群に在るが如し」と言ったと記されています。

これは、彼が平凡な人々の中にいても目立っていたことを表しています。この言葉が日本に伝わって、「鶏群の一鶴」ということわざになりました。

眼光紙背に徹す」とは?

読み方

がんこうしはいにてっす

意味

眼光紙背に徹すとは、書物に書いてあることを、表面だけでなく真意まで理解することのたとえ。読解力に長けていること。

目の光が紙の裏側まで見通すほど読解力が鋭いということ。
「眼光」は、物をじっと見るときの目の光のこと。
「紙背」は、紙の裏側の意味から、文章に示されないが、奥に隠されていること。
「徹する」は、貫いて奥深く達することを表す。

注釈・由来

江戸時代末期の儒学者、塩谷宕陰の文章、
「安井仲平の東遊するを送る序」の一節から。安井仲平(号は息軒)の才能について、「書を読むに眼は紙背に透る(読書するときには、書かれている紙の裏まで見通す)」と激賞しています。

参考:眼光紙背に徹す(がんこうしはいにてっす)とは? 意味や使い方 – コトバンク (kotobank.jp)


続いては、この言葉を乃木が野崎に伝えた意味を考えていきます。

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【VIVANT考察】乃木が野崎に「鶏群の一鶴 眼光紙背に徹す」と伝えた真意

バルカに向かう機内で同じ三列シートの真ん中を空けて左右に座っていた乃木と野崎。

2人共寝ている様子でしたが、急に乃木がひじ掛けに置いている野崎の手を握り、

「鶏群の一鶴 眼光紙背に徹す」と発しました。

当然、野崎は驚いていますが、特に何かを返答する様子はありませんでした。

この一件から読み取ることができる「乃木の真意」について、筆者の考えをまとめてみます。

乃木は野崎を高く評価している

まず、乃木は野崎を高く評価していることが分かりますよね。

乃木は公安の中でもトップクラスの能力を持っていますが、野崎もまた優秀な捜査官です。

立場は違えど、乃木は野崎に自分と同じレベルの人間として認めており、彼に対して敬意や信頼を抱いています。

また、何かと野崎が乃木を気に掛ける理由を直前に聞いたことで疑問も晴れ、野崎にさらに信頼を深めたのだと推察します。

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Fは裏切りや死を覚悟している憂助を救いたい

と、ここまでは「憂助」「F」双方の人格共に共通している心境だと考えられますが、

ここからは「F」個人の思いとして、

父の存在に「息子」として執着する憂助の暴走を止めたいと考えているのではないかと感じられます。

第6話で「憂助」と「F」の対話が行われ、

  • 憂助は「愛」を知るために自衛隊に入った
  • 憂助は父親に会えば「愛」「家族」がどういう物なのか知ることができるかもしれない、実の父親に愛してもらえるのではないかと考えている
  • Fはそんな憂助を否定し、日本を脅かす父親は別班の任務において抹殺の対象。会えたら粛清するべきだと考えている。

という、2人の人格の認識や思いの相違が描かれました。

Fは憂助が今回のような裏切りの行動を取ると感づいて、出発前日に今回は危険な任務になるとナーバスになる憂助に「死なせねぇよ」と鼓舞したのでしょう。

その上で、バルカに向かう飛行機の中で、国への裏切りや死をも厭わないやり方で「父に会う」事に突き進もうとする憂助を案じて、Fは野崎の助けを借りたいと思ったのだと考えます。

寝ている憂助を起こさないようにFが主人格として表出し、

「鶏群の一鶴 眼光紙背に徹す」

と伝え、

「あなたは他とは違う非常に優秀な公安捜査官だ。これから憂助が起こすことの裏側に隠されている真意を見抜いて、憂助を助けて欲しい」

と、協力要請をしているのではないかと推察します。

憂助が何をしようとしているのか、何を成し遂げようとしているのか、何を守ろうとしているのか、を推理して手助けして欲しいと促したのです。

憂助も、自分の目的達成のために野崎の存在を上手く利用している節はありますが、

Fは、その根底にある憂助の心理や真意までも見抜き、憂助が死なないように適宜手を貸して欲しいと依頼をしているのでしょう。

後輩を自分のミスで亡くしたと後悔の念を話し、その後輩が野崎に似ていること、

「全部終わったらちゃんと先生のところに戻ってやれよ」と諭した野崎に、Fは自分と同じ考えを持っていると共感し、憂助を託したのだと推察します。

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ドラムにも悟らせないための手段!?

暗号のような古来のことわざで伝えたのも、野崎の優秀さを買っているというのはもちろん、

公安の立場の違いから、誰が見聞きしているか分からない飛行機内で別班と表立って協力要請出来ないという事情があったのかもしれません。

「ドラム裏切り者説」は考えたくはないですが、後ろの席にいるドラムにも悟らせないように野崎にだけ分かる方法を用いたのかも、という推察もできますね。

ロシアの反政府組織を監禁している小屋で、乃木はドラムに仕掛けられた発信器をわざわざ起動させて野崎達を誘導しました。

発信器で固定された薫とジャミーンの写真を見つけた野崎は、その直後に誰かからのメール受信して驚いたように凝視しています。

ここには、テントとの合流場所の座標と共に、大きな意味での「後始末」の依頼が書かれていたかもしれません。

テントとの合流場所に野崎を向かわせることで、追手に気づいたノコルは、熟考する暇を与えられずに乃木をアジトまで連れ去らざるを得ないでしょう。

また、自分が撃った別班隊員に対しても、「手当」や「秘密裏の搬送」などの然るべき対処をして欲しいという依頼だったのではないかと考えます。

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【VIVANT】「鶏群の一鶴-」はFから野崎への協力要請と信頼の証 あとがき

テントに捕らえられた牢獄で黒須が言っていたように

「実は憂助は国や別班を裏切っていない」「作戦のうち」という線もまだ消えてはいませんが、

「憂助が愛や家族に執着している」のは事実ですので、何とも言えません。

あと3話でどう決着するのか、全く予想ができませんね。

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▼ロケ地について

▼今後裏の顔が出そうな怪しい人物と言えば、公安の鈴木と新庄がツートップですよね。

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▼第6話には声優の花江夏樹さんも出演!

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▼ジブリ最新作「君たちはどう生きるか」について

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