TBSドラマ「VIVANT」は第8話はテントでの出来事が中心。
乃木とベキ、ノコルとの心理戦ともいえる攻防に緊張感が走ります。
しかしひとつ、疑問に思ったシーンが。
ロシアの非政府組織「ヴォスタニア」との会合をなぜ知っていたか?の件から、アリと家族の話になりました。
乃木は「アリの家族を殺して味方につけた」話し、映像を確認するように促します。
そして、映像を確認したベキは「本当は家族は殺されていなかった」「アリがQRコードになる数字の羅列を乃木に渡したのは確か」なのにも関わらず、アリを見逃します。
この一連の流れには一見しただけでは様々な疑問が生じますよね。筆者も初見は理解できませんでした。
- 乃木は家族を殺さなかったのに、ベキに「家族を殺して味方につけた」と話したのはなぜ?
- ベキは、アリの家族が助け出された映像も確認しているのに、死んだと思っているのか?
- ベキが「アリは家族3人殺されても―」と言ったのはなぜ?
- アリはテントを裏切って乃木に情報を渡したはずなのに、ベキはアリに制裁を加えず見逃したのはなぜ?
この辺りの疑問について、解説していきます。
【VIVANT考察8話】乃木「アリの家族を殺した」発言の理由
ベキは乃木に「ロシアの非政府組織「ヴォスタニア」との会合をなぜ知っていたか?「と訊ね、
乃木は、
- アリからQRコードになる乱数表のようなメモを入手した
- アリを味方につけるためにアリの家族を殺した
- その時の映像がクラウドに残っているから確認してくれ
と説明します。
アリに「家族を1人ずつ殺す映像を見せてアリを精神的に追い込み、情報を引き出す作戦」を決行していて、実際にアリの家族は殺していませんよね。
実際に映像を見たら家族は生きていると分かるのに、乃木が「家族を殺した」と言ったのはなぜだったのでしょうか。
恐らく、これは「家族を殺した」とインパクトの強い発言をすれば、映像を確認してくれると思った上での言葉のチョイスだったのではないかと感じます。
実際に、「どうしてアリは乃木に情報を渡したのか」という問いの答えは、
アリの立場からすると「家族を殺されたから。そして最後の1人の家族を助けるため」になる訳で、あながち嘘ではないですよね。
むしろ、一言で事情を説明するには最適な説明だったと言えます。
ウソ発見器で尋問の際にも「ここからの質問は全てイエスかノーで答えろ」とノコルに言われたその答えが間髪入れずに
「イエス」だった点に、ノコルが僅かに表情を変えるなど、
「乃木、タダ者じゃない感」の演出が素晴らしいですよね。
【VIVANT考察8話】ベキの「アリは家族3人殺されても―」発言
乃木に「映像を確認してくれ」と促されて、ベキは、
- 絞首刑にされるアリの家族の映像
- それを見て家族の名前を叫ぶ拘束されたアリ
を、沈痛な面持ちで眺めています。
ベキ「つらかったろう、アリは」
バトラカ「しかし、オユン(アリの妻)達が生きていてよかったです」
というセリフと共に、アリの家族が本当は死んでおらず、助け出されている映像が映し出されます。
つまり、テント側は「アリの家族が死んでいない」「そう思わせて情報を引き出す別班の作戦だった」という点は理解しています。
しかしここで疑問に思ってしまうベキの発言が続きます。
「アリには、(アリは)自由の身だと言う」
「家族3人を犠牲にされてもアリは私を守った」
家族は生きていたと認識しているのに、なぜ裏切りを許すような発言をするのでしょうか。
このセリフから、
- 家族3人を次々と突き落とされている場面を見せつけられている残酷な状況でも、アリは自分のことを話さなかった
- 最終的に情報を漏らしてしまったとしても「大切な家族を3人突き落とされても話さなかった」ことを評価する
というベキの価値観があると推察されます。
【VIVANT考察8話】ベキがアリを見逃した理由と乃木との共通点
- アリはテントを裏切って乃木に情報を渡したはずなのに、ベキはアリに制裁を加えず見逃したのはなぜ?
この疑問に対する答えは、先程も記載した通り、
という、ベキの価値基準があるのではないかと推察します。
「家族を目の前で失うことは身を引き裂かれるよりも辛い」事実を経験したベキにとって、
その残忍な仕打ちを目の当りにしても自分を売らなかったアリを評価したいという心理は、理解ができる気がします。
そこが、ベキが大切にしている「正義」や「信念」なのだろうと感じます。
一方の乃木も、
山本
→日本人なのに祖国(乃木にとっては家族と思って守っている存在)を脅かすので排除
アリ
→組織のために働いた、仕事をしただけなので見逃す
という基準を持っています。
ベキも、
私腹を肥やす裏切り者
→容赦なく粛清
家族を犠牲にされても口を割らなかったアリ
→見逃す
という行動を取っています。
「家族に対しての価値基準が高い」という点は、乃木とベキの親子で共通するものがありますね。
ここからは個人的な推察ですが、
ノコルが父親ベキへの執着や承認欲求、どうしても越えられない血の繋がりのある乃木への嫉妬で、その「価値基準」を逸脱して地雷を踏む展開があるのではないかと予想します。
「なぁ、兄弟」の後の、嫉妬や不安が入り交じった表情はもちろんのこと、
ベキの前で乃木のことを「私なんか足元にも及ばない」「血の繋がりのある実の息子を牢屋に入れておくのですか」と言ってみたり、
「私の息子はノコル、お前だけだ」とベキに言わせたい、認めて欲しいかのような“かまってちゃん”な態度を連発しています。
次週は、乃木が別班の立場を捨てずに潜入していることを、乃木から追及されている予告映像がありました。
どんな展開になるんでしょうか。
あと2話で物語がちゃんと収束するのかと不安になるくらいですが、第9話もどんな衝撃があるのか楽しみですね。
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