2024年1月15日午前6時55分ごろ、東京から西の空に大きな流れ星(火球)が現れ、関東周辺の多くの人が目撃してSNSなどに投稿が相次ぎました。
流れ星は、明るくなった空でも肉眼でハッキリと認識できる程明るい青白い光を放ち、何回か爆発しながら数秒で消えていき、数秒後に轟音が聞こえた地域もあったとのこと。
神奈川県平塚市博物館の天文担当学芸員、藤井大地さんのSNSに、大きな火球が空に流れていく映像や、隕石の軌道、落下地点に関する推察が投稿されています。
この記事では、
- 隕石(火球)が流れていく映像
- 隕石(火球)の落下地点の考察
- 隕石(火球)に関するSNS投稿
などを調べてまとめてみました。
隕石(火球)はどこに落ちた?火球が流れる映像
神奈川県平塚市博物館の天文担当学芸員、藤井大地さんのSNSに、大きな火球が空に流れていく様子が投稿されています。
【上映像】富士から北の高い空に向けたカメラ
【下映像】平塚から北西の空に向けたカメラ
2024年1月15日6時55分36秒に流れた大火球を、平塚の自宅から北西の空に向けたカメラで捉えた様子です。日の出後に流れたので、昼間火球でもありました。 pic.twitter.com/R2V4SRqgN7
— 藤井大地 (@dfuji1) January 14, 2024
非常に大きな流れ星が、光りながら通過していく様子がハッキリと映し出されています。
日の出後に出現しているので、昼間火球と呼ぶそうです。
富士を観測しているカメラで、火球出現から約4分後の6時59分39秒に轟音が鳴り響いた様子も映像に録れていたとのこと。
衝撃波の音も録れていました!2024年1月15日6時55分36秒に流れた大火球を、富士から別のカメラで捉えた様子です。火球出現から約4分後の6時59分39秒に轟音が鳴り響きました。 https://t.co/I9ne4yGD2V pic.twitter.com/7WNC7Bg3Ma
— 藤井大地 (@dfuji1) January 15, 2024
【映像】隕石(火球)はどこに落ちた?落下地点を考察検証
神奈川県平塚市博物館の天文担当学芸員、藤井大地さんによる
「比較明合成画像」と「対地軌道」「日心軌道」の画像です。
2024年1月15日6時55分36秒に流れた大火球の、比較明合成画像と対地軌道、日心軌道です。対地速度42.4km/s、突入角23.3度で落下し、相模湾沖から長野県上空にかけて流れました。google earthの図は、黄色い線が流星の通り道で、それを地上に投影したのが白い線です。散在流星の火球でした。 pic.twitter.com/DizP7DDYgV
— 藤井大地 (@dfuji1) January 14, 2024
対地速度42.4km/s、突入角23.3度で落下し、相模湾沖から長野県上空にかけて流れました。google earthの図は、黄色い線が流星の通り道で、それを地上に投影したのが白い線です。散在流星の火球でした。
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「比較明合成画像」
複数枚の画像を重ねて1枚の画像に合成する際に、ピクセルごとの明るさを比較して、明るいほうのピクセルを選んで合成する方式のこと。
この方法は、星の光跡やホタルなどの光の動きを連続で撮影した画像を比較明合成することで、光跡として描くことができる。
「対地軌道」
地球の重力によって束縛されている軌道のこと。人工衛星や宇宙ステーションなどがこの軌道に乗っている。対地軌道には、高度や傾斜角、周期などによってさまざまな種類がある。
「日心軌道」
太陽の重力によって束縛されている軌道のこと。惑星や小惑星、彗星などがこの軌道に乗っている。日心軌道には、離心率や軌道長半径、軌道傾斜角などによってさまざまな種類がある。
藤井大地さんが測定した画像の落下推定地点を見てみると、榛名山付近なのではないかと推察されます。
▼群馬県高崎市にある「榛名山」
【映像】隕石(火球)はどこに落ちた?群馬は隕石(火球)がよく落ちてる?
過去の隕石(火球)について調べてみたのですが、群馬は隕石(火球)が出現する率が高いようです。
- 関東地方の内陸部に位置し、山岳地帯が多く空気が澄んでいるため、夜空がよく見える
- 火球は暗い空の下でないと見えにくいため、群馬県のような環境では目撃しやすい
- 隕石は、地表に到達する前に大気中で燃え尽きることが多いが、群馬県は山がちで、地表との距離が近いため、燃え尽きる前に落下する可能性が高い
など、様々な説が言われていますが、ざっと調べた限りで、直近の2023年11月には、11/13、15、20と3回も目撃情報が映像付きでありました。
▼2023年11月20日
19時頃、群馬県内を南西向きに走っていたらなかなかでかい火球に遭遇しました❗
— 赤城太郎 (@jetdogdaiyu) November 20, 2023
ドラレコの動画38秒過ぎに写ってましたー
なかなか早い落下速度でビックリしました❗ pic.twitter.com/4Ug4tVh9JA
▼2023年11月15日
11/15 21:40頃 群馬県南部
— 大瀧 カレン (@van196504) November 15, 2023
西から南へ火球が流れました。#流れ星 #流星 #火球 pic.twitter.com/ikaTGFwktJ
▼2023年11月13日
ついさっき流れた火球
— 高崎の溶接屋リターンズ (@sainohnohsyuku) November 13, 2023
2023/11/13 21:49:41頃
群馬県高崎市から南方向 pic.twitter.com/hwGXeW9h5U
今回の隕石も、これから専門家が検証していくでしょう。
隕石や火球はロマンがありますが、一方個人的には「君の名は。」のイメージで、大きな隕石は被害につながるというイメージがあります。
今回の隕石は今のところ被害の報告がなく、本当に良かったなと思っています。